トネ・コーケン『スーパーカブ』を読んだ

スーパーカブ (角川スニーカー文庫)

スーパーカブ (角川スニーカー文庫)

小熊という名の女子高生が出会った中古のスーパーカブが、彼女の世界を少しずつ広げていく、ささやかな日常を描いた物語。カクヨムでも読めるが、文庫版とはわずかに設定が違うようだ(僕はスニーカー文庫版を読んだ)。

寄り道をしてすこし遠くに出かけてみたり、用事はないけど走ってみたり、カブの不具合に向き合ったり、天候に気持ちを左右させられたりと、新しいことに気づいた時のくすぐったい気持ちや視野が広がっていく感覚、カブの存在を静かに楽しんでいる様子などが散りばめられている。

僕はバイクに乗ったことがないので、腕に伝わる振動とか風を切る感覚みたいなのを知らないのだけど、山梨の清々しい空気みたいなのを行間から感じて気持ちが良かった。ついカブに乗ってみたいという気にさせられてしまった。久しぶりのライトノベル通読であった。