安部龍太郎『等伯』を読んだ

等伯 上 (文春文庫)

等伯 上 (文春文庫)

等伯 下 (文春文庫)

等伯 下 (文春文庫)

日本画に最近興味が出てきているというのもあって、この本を手にとってみたのだが、これが面白かった。時代小説はこれまで読んだことがなかったのでそういう点でも新鮮だった。

等伯の生涯をなぞるような構成で、故郷の七尾と主な舞台でもある京都や堺での画業に打ち込む様子が綴られている。自分に負けそうになるところを堪えて超えていくシーンや、生き方について葛藤しているシーンが印象的だった。身の危険と隣り合わせの環境が、画家のキャリアの難しさと重なる。自分勝手なところもあるけど男らしいところもあって、この小説に出てくる等伯の人柄は結構好きだった。

テストに出るかもしれないので代表作は覚えておこう。

  • 『日堯上人像』本法寺蔵
  • 『山水図襖』圓徳院蔵
  • 『利休居士像』不審菴蔵
  • 『楓図』智積院蔵
    • 智積院には旧祥雲寺障壁画として他に4枚ある
    • 智積院には息子久蔵の『桜図』もある
  • 『松林図屏風』東京国立博物館蔵
  • 『仏涅槃図』本法寺蔵
    • 通常複製の展示だが春季特別寺宝展は等伯の正筆が見れる

自分が京都市内に住んでいるというのもあって、身近な通りや何度か訪れているお寺が登場してくると風景とか位置関係がイメージできて面白かった。読み終えたら聖地巡礼をしようと企てていたので機会をみつけて行ってみようと思う。本法寺、大徳寺、智積院にまずは行こうと思う。

時代小説というものに興味が出たのですこし広げてみようと思った。まずは本書でも出てきた狩野永徳、豊臣秀吉、千利休あたりを探してみようかな。