『「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』(水野学)を読んだ

「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブランディングデザイン講義

「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブランディングデザイン講義

  • 作者:水野 学
  • 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
  • 発売日: 2016/05/07
  • メディア: 単行本

慶應義塾大学で行われた全14回のブランディングデザイン講義のうち、主要な4回の内容をもとに編集・再構成したという本。表紙は見ていながら手にとってこなかった本ですが、個人的に今ブランディング関係の本をまとめ読みしようという期間なので読んでみました。

講義というだけあって、ブランドとは何か、ブランドのデザインとは何か、そのデザインによって何が変わるか、デザイナーの視点から事例を交えて解説していくという内容になっていました。講義がベースになってるので噛み砕かれた語り口でさくっと読めます。

著者は、ブランドとは「らしさ」であり「見え方のコントロールである」と言っています。そしてそのコントロールができる人材(クリエイティブディレクターあるいはクリエイティブコンサルタント)がビジネスの世界で求められている現状があるとも言っています。そういうことは美大を出たような人がやることだと思われがちだけれど、実際は誰でもできると説いていて、その際コンプレックスになりがちなセンスについて、それは才能ではない、と述べています。この話は『センスは知識からはじまる』により詳しく書いてありそうですね。

センスは知識からはじまる

センスは知識からはじまる

  • 作者:水野 学
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2014/04/18
  • メディア: 単行本

いろいろ読んでいるとブランドの定義は人によって様々だという話をよく見ます。著者の定義はデザイナーらしい定義だなと思いました。小並感ですが、ブランディングデザインを中心に活動しているデザイナーの、対象への向き合い方が知れたのも良かったです。

『ブランドをデザインする!』(西澤明洋)を読んだ

ブランドをデザインする!

ブランドをデザインする!

  • 作者:西澤 明洋
  • 出版社/メーカー: パイインターナショナル
  • 発売日: 2011/01/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

読みました。著者のブランディングのプロセスが書かれています。デザイナーがデザインの背景から成果物までの一連の思考を語る本はたくさんありますが、その中でも比較的ロジカルな部類で、手堅いデザインをちゃんとやっているという印象を受けました。クライアント企業の担当者との鼎談も掲載されていて、パートナーとして確かに信頼されている様子やビジネスに寄り添っている様子がよく伝わってきました。

著者である西澤氏のブランディングデザインはフォーカスRPCDと名付けられた手法によって行われているようです。詳しくは氏が代表を務めるエイトブランディングデザインのウェブサイトに書いてありますが、リサーチからデザインまで一貫して他社との差別化要因(フォーカス)に意識が置かれているようです。

9年前の本ですが、内容にそこまで古さは感じないので、現代でも参考になりそうです。

展覧会『ヴィジュアル・コミュニケーション・デザイン・スタディ』に出展

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https://vcd.musabi.ac.jp/web/?p=18301

母校である武蔵野美術大学の視覚伝達デザイン学科の企画展で再び私の卒業制作作品を展示させていただくことになりました。2002年度から2018年度までの卒業制作優秀作品を中心とした約90点を展示するとのことです。研究室の皆さま、ありがとうございます。

会期
2019年11月25日(月)~12月25日(水) 会期中無休
時間
11:00-19:00
会場
東京ミッドタウン・デザインハブ
東京都港区赤坂9丁目7番1号ミッドタウン・タワー5階
入場料
無料
主催
東京ミッドタウン・デザインハブ
企画・運営
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科、武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ

2019年の水泳大会

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今年エントリーした大会がぜんぶ終わりました。今年は水泳の大会に初めてエントリーした年だったので、プライベートの過ごし方がいつもと違っていて、シーズンの半年間くらいは次の大会に備えて泳いでおかないと、という緊張感があって新鮮でした。学生の頃の部活動のよう。

今年の初め頃だったか、まだ歯が立たないだろうなと思いつつも、自分にとっての水泳の意味を、フィットネスからスポーツに変えたいなと、自分を試してみたい気持ちがふつふつと湧いてきて、大会情報を収集しはじめたのでした。でも、水泳の情報はまだまだインターネットに少ない感じがしますね。当日の様子はやっぱり行ってみないとわからない。とりあえずエントリーしてあとは何とかなるでしょうという感じでした。

初年度から勢い込んで3つの大会に出ることに決めました。1つは競泳、残りの2つはOWSです。OWSは淡水と海水という選び方をしたので、2つになりました。いずれにしても一人チームだったので、他の選手と会話したりはしませんでしたが、同じスポーツを楽しんでいる人たちがたくさん集まっている様子とか、会場のわいわいしている雰囲気に浸っているだけでも楽しかったなあーと。ほどよい緊張感とゆるさがどの大会にもあって良かったです。タイムが残るのは、やはり次の目標になって嬉しい。

OSAKA MASTERS OPEN 2019

6月、大阪にて。自分にとって初回の大会ということで、ベーシックに自由形の100mと50mに出場してみることにしました。一番の心配事は飛び込みのスタート。幼少の頃にした事はあると思うけど、遥か昔の記憶しかなくて、うまくいくかどうか心配していました。レース開始前の練習タイムで何度か練習して無理やり自信をつけました。周りの人もみんなそんな様子でしたが(苦笑)

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自分が25歳区分というのもあるだろうけど、イメージしていた通り、しっかりトレーニングを積んできた人が多かった印象です。組の中でも最後にゴールする想定のレーンが最初からアサインされていました。自分のタイムを知らなかったのでジムで適当に測って、50mの自由形は46秒でエントリー。結果は31秒でした。年代別の最下位でしたが、40秒を切るのは絶対に無理だと思っていたので、想定以上のタイムが出せただけで満足です。

エントリー種目が2つでも着替えたりアップしたり招集されたりしているとまあまあ忙しいですね。次の機会には別の種目にも挑戦してみたいところです。

第6回 琵琶湖・長浜オープンウォータースイムレース

京都に住んでいると遠出しないことには水がない。遠出してまで泳ぐのか?と最初は思っていましたが、今となっては現地の観光もできるので一石二鳥と思うようになりました。ただ、長浜は初めてのOWSということで、前日の練習会に参加してほとんど観光はしませんでした。練習会は参加の敷居を下げる良い取り組みだと思います。おかげさまでコースロープのないところを泳ぐ不安がだいぶ解消されました。

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数日前に台風がきていて、開催できるのか心配していましたが、なんとか早々に過ぎ去ってくれて絶好の天気に。本番のレースは1kmを泳ぎました。スタートは中央からすることにして、OWSの醍醐味の(?)バトルを経験してきました。スピードを出すと蹴られ、避けようと思うと殴られ、緩めようとすると蹴ってしまう。みなさん良い大人ですし、特に困るような接触はなかったですが、念のために気は引き締めていきたいなと思いました。

第一ブイを回る少し前には落ち着きはじめていたので、フォローする選手を見つけて、後をついていく作戦で泳ぎました。二週目に入ってすぐには、ウェーブスタートした女子の先頭集団にガンガン追い越されて、それにつられてか周りの男子のペースも上がって、フォローしていた選手に離されてしまいました。ラストはコースを少し外れてしまいましたが、初回の目標としていた完泳は無事達成です。

オープンウォーターだと1kmをあまり長く感じなかったので、少し距離を伸ばしても良いかなと思ったり。MCの人は900人と言っていましたが、アクセスも良くて参加しやすいですね。会場には屋台がいくつも出ていて、まさにお祭りでした。

せとうちオープンウォータースイミング 2019 in 渋川

2回目なので当日のレースだけ参加すればOKという気持ちの余裕が生まれました。となると、前日に予定を入れられます。岡山県の渋川海岸が会場だったので児島をぶらぶらすることにしました。児島と言えばジーンズということで、いろいろ試着して気に入った1本を買って帰りました。児島から渋川海岸まではホテルの送迎バスで移動です。

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数日前から雨の予報でしたが、当日は暑すぎず寒すぎずのちょうど良い気候に恵まれました。こちらも1kmで、長浜のタイムを上回ることを目標に。スタート場所への入場の流れで自然と一番端からスタートすることになりました。とても穏やかな気持ちで泳ぎ始められたので、やや距離は伸びるのかもしれませんが、端っこは悪くないです。

そこそこのペースを維持して泳ぎきる作戦で臨みましたが、途中で疲れてだらけてしまった。最終ブイを回ってからはまたスピードが戻っていましたが、ペース配分はもうちょっとイメージしておきたいなと思いました。とはいえ結果は1分20秒もタイムが縮まって16分14秒。すごい。体力というより環境の違いなのではとも思いますが。。

時計回りのコースで、周回ごとに計測の板をタッチするというIoT感のあるレースで、この分野にもインターネットが!となりました(長浜でもチップを装着しましたが、こちらはより自動化されたシステムを利用しているようですね)。結果がウェブで見れてパーマリンクまであります。ありがたい。

せとうちオープンウォータースイミングin渋川大会


来年は旅行らしい旅行もしたいのでほどほどにしつつ、また別の地域の大会を探してみようと思っています。

『ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと』(小山田育, 渡邊デルーカ瞳)を読んだ

ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと

ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと

  • 作者: 小山田育,渡邊デルーカ瞳
  • 出版社/メーカー: クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
  • 発売日: 2019/04/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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書名の通り、経営者を主な読者と想定して、アートディレクターがブランディングについて説いた本である。著者らのニューヨークと日本論が語られ、世界の(ニューヨークの?)ビジネスの流れが示され、なぜブランディングが必要なのかが説かれる。200頁でゆったり組まれた本なので、ライトに外観を掴むのには悪くないだろう。

それから、ブランドシステム(ブランドDNAとビジュアル・アイデンティティ)を中心に据えて、一貫性のあるブランド・コラテラル(様々な媒体の成果物)を展開していきましょう、という風に、ブランディングを行う上での手法と事例がコンパクトに示される。

本書で言うブランディングとはなにか。このように書いてある。

時代や環境、顧客ニーズを考えながら、企業/商品/サービスなどの持つ「らしさ=個性」を引き出し、価値を作り上げ、お客さまに与える総合体験の全てにおいて正しく演出し、伝わりやすく魅力的にデザインすること
p.82(ブランディングとは何か)

デザイナーらしい定義だと思った。ひとことで言うと世界観の統一と言うことになるのだろうか。マーケティング上の戦略を踏まえて、ブランドの価値観、振る舞い、コミュニケーションの仕方、言葉の使い方、見た目の雰囲気など客が触れる部分に一貫性を持たせること。

本書の例で分かりやすかったのは、洋菓子を売りたいとき、試食や贈り物でもらうことがなければ、客は購買するまでは実際に商品を体験する機会がないというもの。それでは何をみて購買を判断するのかと言うと、洋菓子ブランドに関わる全ての要素が醸し出す雰囲気であると。これをLook and Feelと言うらしい。実質的な商品の価値も大事だけど、周辺にあるブランド・コラテラルが判断材料になると改めて認識した。

余裕がないとそれらのクオリティ管理コストを削減したくなる場合もあるだろうが、そうじゃない、ということなのだと思う。中途半端にやるくらいならやらない方が良いのだろう。

感想

ブランドシステムを作るときにどのような中間成果物を揃えていくと、システムをシステムらしく運用できるかを知ることができたのは良かった。ただ、なぜそれが必要なのかは示されておらず、深い理解に及ばなかったのが残念。ある程度知識がある人が復習的に読むのには良いのかもしれない。

本書で外観と実践の全体像を掴むことができたので、次はより体系的な、あるいは本質的なトピックを扱うような本を探してみたいと思う。