『小さな会社を強くする ブランドづくりの教科書』(岩崎 邦彦)を読んだ

小さな会社を強くする ブランドづくりの教科書

小さな会社を強くする ブランドづくりの教科書

  • 作者:岩崎 邦彦
  • 発売日: 2013/09/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

マーケティングの文脈からブランドとは何か、どうしたら強いブランドが作れるかについて書いてある本です。全国の経営者1000人調査や消費者1000人調査の結果を用いながら、ブランドづくりに必要なものをロジカルに解き明かしていく構成が印象的で、説得力がありました。

まずお決まりですが、著者のブランドの定義を確認しておきましょう。

ブランド=顧客の心の中に存在する、品質を超えたポジティブなイメージ(p.50)

名前がついただけのブランドを弱いブランド、品質を伴ったブランドを普通のブランド、そしてそれに品質を超えたポジティブなイメージ(意味)が加わったブランドを強いブランドとしています。これはこの記事の冒頭に書いたような調査を元に導き出した考えのようです。個人的な体感とも一致しているように思います。

では、どうやって顧客との間に感情的な繋がりを作り、ポジティブなイメージを形成するのか。私はデザインを生業としている身ですが、そんな自分に嬉しいことが書いてありました。それは「強いブランドには、アートの要素がある」ということ。著者はアートと言っていますが、その口ぶりからはデザインのことだと私は解釈しました。機能性を超えた何か。つまり、著者の言葉を借りれば、

  • 明快なコンセプトがあり、消費者の心の中に明快なイメージが形成されている(p.76)
  • 売り手のセンスやデザイン力などによって、消費者の感性に訴えている(p.76)

の二つが、強いブランドにはあると言います。

後者はデザイナーの専門領域としてバリューを発揮しなければならない場面が多そうです。腕の見せ所です。前者もデザイナーによっては手掛けている場合がありそうですね。

本書を読んでブランドの輪郭がだいぶ鮮明になりました。ブランドづくりにどうやってデザイナーが貢献できるのか興味を持っていますが、やれることはたくさんありそうです。個人的にはやはりプランニングの領域をもっと磨いていきたいなと思わされました。